「互いに相手を褒め倒してください」


 幻水1〜5:天魁星たちの場合


1主=セツナ・2主=コクウ・4主=サイハ・5主=マドカ


1「……褒めろ、と言われても。そもそも面識があったらおかしいだろ、このメンツ」
2「セツナさん、そういうのは言いっこなしですよ。僕はセツナさんのそういう臆面もなくずばずば物を言える性格はすごいと思います」
1「それ、悪口だよな?」
2「そう思うのは自分に心当たりがあるってことですよね」
1「俺はコクウのそういうところがすごいと思うよ。可愛い顔してさらっと毒舌。お前、それで何人騙してきた」
2「騙すだなんて人聞きの悪い。えへって笑ってお願いするだけです」
4「……おれは二人のそういうところがすごいと、思う」
2「そういうところ、ってどういうところです? サイハさん」
4「たくさん、しゃべるところ」
1「それはサイハが無口すぎるだけだろ」
4「うん、だから、すごい。おれもたくさん、しゃべりたいけど、言うことを考えてるうちに、話が終わっちゃうことの方が多いから」
5「ああ、それは少しぼくも分かります。ようやく言葉がまとまって言ってみても、話がずいぶん前に終わっちゃってるんですよね」
4「そうそう」
1「…………馬鹿二人」
2「ちょっとセツナさん。王子に向かってその言葉はないんじゃ……」
5「でも当たってます。ぼくは本当に勉強できないし」
4「マドカ王子は頭が良くなくても、顔が綺麗だからいいと思う」
5「ありがとう。リムにもよく『兄上はただ黙って立ってたらいいのじゃ』って言われます」
1「余計なことはしゃべんな、と。馬鹿がばれるから」
2「だからセツナさん、王子に向かってその口は……」
1「王子っていうならサイハだってそうじゃね? そのあたりぼかしてあるけど、オベルの王子っぽい流れじゃなかったっけ?」
4「仮にそうだとしても、オベルとファレナじゃ、規模が違いすぎるよ」
2「なんか本題からずれてきてますよ。戻りましょう」
5「ぼくはコクウくんのそういうところが好きです」
1「仕切り屋なところ?」
5「全体を見てくれているところ」
4「……っていうか、おれたちがバラバラすぎるから、誰か一人まとめ役がいないと終わらないだけだと」
2「そのとおりですよ、サイハさん……。サイハさんとマドカ王子じゃこの役は難しいでしょ。セツナさんには期待するだけ無駄」
1「お前さぁ、さっきから俺に対してだけひどくね?」
4「仲良くていいなぁ……」
1「サイハのそういうマイペースなところはすごいと思うぞ。俺もあんまり人に左右されたりはしないけど、多分その点に関してはサイハが天魁星一だろうな」
5「いつも冷静だから安心できますよね。ぼくにもそれくらいの冷静さがあれば……」
2「だからマドカ王子はそこにいるだけでいいんですよ。それだけでその人のために何かをしてあげよう、って気にさせるのも一つの才能です」
1「俺やコクウにはまず無理だな」
2「どうしてそこで僕とセツナさんをひとくくりにするんですか」
1「反論できるのか?」
2「………………」
4「コクウは素直でかわいいね」
2「サイハさん、あんまり嬉しくないです……」
5「冷静っていうならセツナくんもですよね。まっすぐで迷わないというか。いつも堂々としてる」
2「ああ、そこはすごいですよね。どこから来るんでしょうね、あの無駄な自信」
4「間違ったことしてても堂々と『俺が正しい』って言いそうだよね」
1「……………………」
2「……どうかしたんですか、セツナさん? いつもなら『褒めてんのか貶してんのかどっちだ』って怒りそうなのに」
1「…………いや、ちょっと、忘れてたことが、あるのを思い出した」
4「忘れてたこと?」
1「ことっていうか、ものっていうか、ひとっていうか」
5「?」
2「……あー……、ああ、うん、分かりました、うん」
3「……………………」
1「…………いた、よな、ずっと」
3「…………いました、ずっと」
4「あれ? 天魁星、だっけ?」
3「です……。一応。城主、なので……」
5「ああ、そういえば二章くらいまでありましたっけ、トーマス編」
1「マドカ、あんまり言ってやるな、本気でトーマスが泣くぞ」
2「でもあれですよね、あの中で天魁星をやってるってだけで、僕は十分すごいと思います」
3「………………ありがとう、ございます……っ」


**


ぶっちゃけこれが書きたかったがためのお題。
5主王子の性格模索中。今回は「敬語」「馬鹿」という設定。
長い上に誰が誰だか分かりづらい。ごめんなさい。






「もし願い事が一つだけ叶うとしたら何を願いますか?」


 幻水1〜5:天魁星たちの場合


1主=セツナ・2主=コクウ・4主=サイハ・5主=マドカ


2「ナナミの料理がもっと上手くなりますように!」
1「そりゃ無理だ。どう足掻いても無理だ。つかあれは芸術だよ。凡人の俺らに理解できないのも仕方ない」
2「……そこまで言いますか、人の姉のことを」
5「褒めてるんですよね、セツナくんは」
3「そう捉えられるマドカ王子がすごいと思います」
4「おれ、まんじゅう、食いたい」
1「頼む、サイハ。文章でしゃべってくれ。単語喋りだとますます馬鹿に見える」
2「本当に失礼ですよね、セツナさん。サイハさんの願いがそれだとして、じゃあトーマスさんは?」
3「え? 僕ですか? ……そう、ですね……と、特には……皆が無病息災であれば……」
1「爺臭い」
2「セツナさんはもう黙っててくださいよ。マドカ王子は?」
5「僕? 僕はそうですね、リムが幸せであればそれで。女王国だからどうあっても僕じゃあ代わりにはなってあげられないですから」
1「マドカならいけんじゃね?」
2「あーっ! もうっ! 何で今日はそんなに横やり入れるんですかっ! 機嫌が悪い理由を二百字以内で説明してくださいっ!」
1「ルックがいねぇ」
4「七文字で済んだね」
3「セツナさんにここまで面と向ってものが言えるコクウくんって、やっぱりすごいなぁ」
5「ねぇ、結局セツナくんの願いは何なんですか?」
1「だからルック呼べっての。メインカップリング坊ルクだぞ? なんでルックがいねぇんだっつの」
4「それを言ったらおれもシグルドとテッド、呼んで欲しいな」
5「あ、じゃあ僕も。リオンとかロイとか呼びたいです。ゲオルグとか、コクウくんも懐かしいでしょう?」
3「え、じゃあ、じゃあ僕はせめてあの、主人公三人を……っていうか僕の代わりにあの三人を呼んであげて欲しい、とか、思ってみたり……」
2「だったら僕だってジョウイやナナミ呼びたいですよ! ていうか、そんなことしたら収集つかなくなるでしょ! セツナさん一人いるだけで収集ついてないのにっ!」


**


天間星を呼ぶとゼラセ姉さんがついてくるという罠。
帰りたくて仕方ないらしいトーマスが憐れ。






「お風呂に入る時に、どこから洗いますか?」


 幻水1〜5:天魁星たちの場合


1主=セツナ・2主=コクウ・4主=サイハ・5主=マドカ


1「手。癖だなこれは」
2「僕はお腹? ていうか胴体? あんまり考えたことないしなぁ」
1「コクウはだってあれじゃん、頭から足まで全部一つの石鹸で済ませるタイプじゃん」
2「だって必要なくないです? どこから洗っても一緒だし」
4「おれ、耳の裏」
1「サイハ……相変わらずずれた返答ありがとう」
2「なんで耳の裏……」
4「最初に洗わないと忘れるから」
5「あはは、なんとなく分かりますそれ」
1「俺には分かんねーわ」
2「申し訳ないですけど、僕にもさっぱりです……。トーマスさんは? お風呂でどこから洗います?」
3「え、えっと、僕は髪の毛、です、ね、たぶん……」
1「トーマスもさぁ、いい加減慣れればいいのに。天魁星だから仕方ねーって」
2「うーん、でもまあ異色ですからね、3は」
3「だから、あの、主人公三人を、呼んでいただけ、れば」
1「却下。星違うし。あいつら呼んだら俺はバレリアとキルキスとソニアを呼ばないといけなくなる。…………ソニアか……ないな……」
2「僕はトモとキリィさんとナナミですね。トモとナナミは大歓迎ですけど、キリィさんってまた微妙な」
1「……お前、カスミルート取ったのか」
4「ケネス、グレッチェン、カタリナ副団長……。……グレッチェン?」
2「サイハさん、忘れてますね、誰だか」
5「ゼガイさんとキリィさんと、ベルナデットさん」
1「ほら見ろ。微妙なメンツしか集まんねーじゃん。これならまだ天間星集めて、ゼラセお姉さまの視線に耐えた方がマシだ」
5「いい人ですよ? ゼラセさん」
2「話が盛大にずれてますね。質問に戻りましょう。最後、マドカ王子ですね」
5「質問……」
1「一応言っておくけど、『風呂に入った時にどこから洗うか』だからな」
5「ああ、ええ、そうでした、そうでした。ええと、僕も髪からです」
4「トーマスと一緒」
3「光栄、なんですかね、この場合……」
2「マドカ王子髪の毛、すごい綺麗ですもんね。手入れが大変そう」
5「そんな事ないですよ? 僕もコクウくんと同じで、一つの石鹸で済ませる方ですから」
1・2「「マジでッ!?」」
5「はい、マジです。だって髪と体と顔と、石鹸がたくさんあって覚えきれなかったんです」
4「あー、分かる」
1「……分かんねー。ほんっきでこいつらが分かんねぇ……」
2「セツナさんをここまで悩ますくらいなんだから、天魁星であるってことだけは間違いないですよ……」


**


それぞれ順にヒューゴ、クリス、ゲド枠の人々です。クリス枠が微妙すぎてびっくりしました。
ちなみに、坊ちゃんが手から洗うのには、聞くもためらうような薄暗い理由があるそうです。









「お風呂に入る時に、どこから洗いますか?」


 幻水TK:シトロメンバの場合


主人公=レッシン


レ「覚えてねーよ、そんなの」
マ「でしょうね、あんたはそんなこと気にしてお風呂入らないだろうしね」
リ「レッシンにはこういう質問するだけ無駄だよなー。ジェイルは?」
ジ「おれは首だな」
レ「髪の毛長いから、いつも面倒そうだなーって思う」
マ「お風呂あがりに、ジェイル、髪の毛上げてるでしょ。あの髪型、可愛くて好きだな、あたし」
ジ「あんまり嬉しくない」
マ「そう? 褒めてるのに。えっとあたしは髪ね。体が最後じゃないとシャンプーが残ってる感じがして、気持ち悪いもん。リウは?」
リ「うーん、オレもレッシンと一緒でそんなに気にしないからなぁ。肘とか膝とか踵とか?」
ジ「何でそんなに関節中心なんだ?」
リ「えー、古い角質落とします、みたいな? お肌に良いことしとこっかなーみたいな?」
レ「その割にはずっと顔色、悪いままだよな」
ジ「……顔色とは関係ないんじゃないのか?」
マ「ていうか、リウの場合は痩せてるせいでますます顔色悪く見えるのよね」
リ「不健康そうなのは生まれつきなの! ほっといて!」


**


ドラクエメンバと違って口調で書き分けできませんでした……。




ブラウザバックでお戻りください。
2009.05.05
















天魁星集めての座談会を書くのが楽しくてしかたない。