「恋人の良いところ、悪いところ」 葉佩と皆守の場合 「何か前にも同じような質問あった気がするなぁ。まあいいか。えーっと甲ちゃんのいいところはねー、全部!」 「……おい、九ちゃん」 「だっておれ、甲ちゃん好きだもん。だから全部良いと思うし、悪いとこなんてないね!」 「よくもまあ、こっぱずかしいセリフをきっぱりと言い切れるな、お前」 「まーかせて! じゃあ次、甲ちゃん。おれの良いとこと悪いとこをどうぞ!」 「あー、そうだな。どっちもその能天気さだな」 「やだなぁ、甲ちゃん。楽天的と言ってよ」 「一緒だろうが。羨ましくもあるし、腹立たしくもある」 「え、おれにイラっとくることがあるってこと?」 「たまにな」 「マジで!? 直す、直すから! どういうときにイラっとくる?」 「今」 ** 「……甲ちゃん、ひどい……」 「今使っている武器を選んだ理由を教えてください」 葉佩と皆守の場合 「好きだから! もうこれに限るね!」 「お前、本当に銃、好きだな。暇さえあれば磨いてるし」 「やっぱね、手入れは大事なんだよ。お肌と一緒。自分の手みたいなものだからね。大事にしますよ」 「九ちゃん、銃を好きになるのと宝探し屋になるの、どっちが先だ?」 「……どういう意味?」 「銃が好きだから宝探し屋になったのか、って意味」 「あー……相変わらず、えぐいところを聞いてくるよね、甲ちゃん」 「答えたくないなら答えなくてもいいぜ」 「うー、そういう言い方もえぐいよ。もう。おれが甲ちゃんに秘密とか持ちたくないの、分かってて言ってるんだよね。答えるよ、答えます! 銃を好きになる方が先! そりゃ遺跡に潜るのが好きだからなったんだけど。どっちが先かって言われたらそっちが先。なかなかないんだよ、好きなだけ銃を集められて、撃てる職業」 「そりゃねえだろうさ」 「甲ちゃんは武器とかじゃないもんね。そもそも戦わないし。寝るかアロマ吸うかのどっちかだし」 「……何か不満か?」 「うんにゃ! いてくれるだけで大満足! あ、でも、甲ちゃん、何気に蹴り、強くない? 体育でサッカーやるとき、たまに本気で蹴ってるでしょ。化人相手に蹴り入れても普通に通用しそうだな、っていつも思う」 「…………化け物相手に喧嘩する気はねえぞ」 ** ゲーム前半あたりの会話。 「何色が好きですか? その理由も教えてください」 葉佩と皆守の場合 「赤! やっぱりリーダはレッドでしょ!」 「その年で戦隊物が好きってのはどうかと思うがな」 「ダメだよ、甲ちゃん。男はいつまでも少年の心を忘れない!」 「少年っつか、ガキっつか。学ランのしたのド派手なパーカーはなんとかするべきじゃねえか」 「うん、雛ちゃんセンセにも言われたけど、『おれ、目が悪くて色がよく分かんないんです』って言ったら泣かれた」 「酷い奴だな、お前」 「さすがにちょこっとだけ胸が痛んだけどねー。甲ちゃんの好きな色は紫だよね!」 「だから、なんで俺のことにお前が答えるんだよ」 「甲ちゃんのことだもん。おれが答えるのが正しいってもんでしょ」 「悪ぃ、九ちゃん。意味が分からねぇ」 「特記事項『甲太郎マニアです』を舐めちゃダメだよ」 「お前それ、上から手で書いただろ」 ** 皆守に常に【愛】入力。 「人生最後の二十四時間、何をして過ごしますか?」 葉佩と皆守の場合 「遺跡に潜る。死ぬ時は遺跡の中で死にたい」 「九ちゃん、そりゃお前、二十四時間経つ前に化け物にやられるぞ」 「それも本望、問題はないよ」 「大ありだと思うけどな」 「甲ちゃんは? 何かやっておきたいことある?」 「そうだなぁ……。カレーでも作るか」 「わお、出たよ、カレー星人」 「究極のスパイスの組み合わせを考えながら死ねたらいいだろうな」 「見つけた後に、じゃないんだ?」 「見つけたらつまんねぇだろ」 ** 本当は葉佩と一緒にいてもいいんだけど、 葉佩は遺跡を選ぶので絶対にそう言わない皆守さん。 「折角髪の毛を切ったのに、誰も気づいてくれません。どうアピールしますか?」 葉佩と皆守の場合 「自分で言う」 「絶対、朝開口一番言うよな、九ちゃんは」 「甲ちゃんのベッドにダイブして、『髪切ったー!』ってね」 「前やられたな、それ。しかも毛先を五ミリくらいだったっけか? 分かるかっつの」 「やだなぁ、甲ちゃん。愛が足りなーい。おれは甲ちゃんが髪切ったらすぐ分かるよ。自信ある」 「毛先五ミリでもか」 「…………うん」 「人の頭見ながら、『どうやって毛先五ミリだけ』とかって顔すんのやめろ」 「あはははは……あ、でも、おれは甲ちゃんのくるくる頭、好きだよ?」 「その言い方も止めろ。俺が馬鹿みたいに聞こえる」 「じゃあもじゃもじゃ頭」 「…………」 「あ。わかめ?」 「よく分かった。とりあえず殴らせろ」 ** ふわふわ頭。 ブラウザバックでお戻りください。 2010.03.30
小ネタでさえ年一回しかアップしてないなぁ。 |