「白ご飯に牛乳。あり派? なし派?」 葉佩と皆守の場合 「おれはあり! てか、ぶっちゃけどうでもいい!」 「九ちゃんの基準はシビアすぎるんだ」 「うん? 緩すぎる、じゃなくて?」 「だってお前、昔遺跡で脱水症状おこして死にかけて以来、とにかく水が一番なんだろ?」 「あー、あれねー。あんときゃさすがに死ぬかと思ったねー。救助されたときに渡された水が多分人生で一番美味かった」 「ほら、そこが基準になっちまってるから、あとは基本食えりゃいいんだろ」 「んー? そういうことになる、のかな? まあ、とりあえずおれはOKな方。甲ちゃんは?」 「否定はしねぇな」 「あれ、意外。駄目そうなのに」 「カレー食ってる時に牛乳ってのは、たまに聞くしな」 「……甲ちゃんの基準はカレーのみだよね」 ** それ以外にあるとお思いで? 「利き手はどちらですか?」 葉佩と皆守の場合 「俺は左だな」 「甲ちゃんの手、好きー。ごつごつしてなくて、でも指長くて、えっちぃよね」 「……どんな想像力だ、それは」 「舐めたくなるって意味」 「理解不能だな。九ちゃんは右利きだろ」 「うん。武器は両手で使えるけどね」 「そりゃまあ、命にかかわるしな」 「日常生活くらいならぎりぎり左手も使えなくはないよ」 「へぇ?」 「三年くらい前に右腕折っちゃってさ、何とかなるもんだって知ったよ」 「両腕折ったらどうすんだ、それ」 「…………足、使う?」 「友人として止めさせてもらう。……せめて俺を使う、くらい言っとけ」 「へへ、甲ちゃん、大好き!」 ** ここまでベタベタな受けも珍しい気がする。 「好きな人のどんな仕草にドキっとくる?」 葉佩と皆守の場合 「えーっとね、えーっとね、えーっとねぇ!」 「うるせぇ。つか、九ちゃんなら悩まずにずばずば言うと思ってたな」 「いっぱいあり過ぎてどれから言えばいいのか! どれから言えばいいのか!」 「繰り返さなくていい。つか、言わないなら俺から言うぞ」 「えっ! 甲ちゃんが自主的に答えてくれんのっ!?」 「答えなくていいなら言わねぇけど」 「いや! いやいやいやいや、ゆって! 聞きたい!」 「……俺はあれだな、遺跡入って銃ぶっぱなしてるときだな」 「……へ?」 「だから、探索中、化け物相手に銃弾ぶち込んでる九ちゃん見るとドキっとする」 「…………甲太郎さん、それはアレ、ですか。殺されそう、とか、そういう意味でのドキッ、ですか?」 「いや? お前に殺されるなんて思ったこと、一度もねぇな。そうじゃなくて、九ちゃん、自分が武器持ってる時の顔とか見たことねぇよな」 「そりゃまあ、鏡の前でポーズとったりはしないけど」 「あんとき、完全にイってんだよ、お前」 「…………マジですか」 「マジだ。まあ、ゴーグルかけてるし薄暗いから分かりづらいけどな」 「ああ……甲ちゃんには分かるレベルで、ってことね……。それだったら、まあ、みんなにドン引きされては、ないってことか……」 「八千穂あたりは『九ちゃんすごーい』ってなレベルだな」 「…………甲ちゃんは、ドン引き……した?」 「は? だから、言ってるだろ、ドキっとするって。銃握ってるお前、ひたすらエロいんだよ」 「エロい、って」 「ああ、銃弾じゃなくて別のものをその場でぶちこんでやりたくなるくらいには」 「あうー……」 「で、九ちゃん、お前は?」 「あー、なんていうか、今、この状況が、ドキドキしっぱなしで、なんか、もう……」 「なんだよ」 「……なんでもないー。なんでもないから、甲ちゃん、ぎゅってしてー」 ** 珍しく押され気味な葉佩。 「泳げますか」 葉佩と皆守の場合 「海好きー!」 「九ちゃん、そんなことは聞かれねぇと思うぞ」 「川も好きー!」 「……だからな」 「山も好き、砂漠も好き、遺跡も好き! でもって、甲ちゃんは大好き!」 「…………時々、俺がお前と同じ言語を使えているのかどうか、不安になる」 「夏に転校してこれたら良かったのに。甲ちゃんと泳ぎに行きたかったな」 「仮に夏にお前が来てたとしても、泳ぎには行ってねぇと思うぞ」 「なんで? 甲ちゃん泳げない?」 「泳げなくはない程度。泳ぎたいとも思わない」 「えー……じゃあ、あれで我慢する。波打ち際でこう、きゃっきゃ言いながら水掛け合いっこするの」 「全力で拒否させてもらう」 ** うふふ、追いついてごらんなさぁい! 「友達に『この子猫の名付け親になってほしい』と写真を見せられました。どんな名前を付けますか?」 葉佩と皆守の場合 「『パブロ・ディエゴ・ホセ・フランシスコ・デ・パウラ・ファン・ネポムセノ・マリア・デ・ロス・レメディオス・クリスピン・クリスピニャーノ・デ・ラ・サンテシマ・トリニダット・ルイス・イ・ピカソ2.8世』」 「なんだその長いのは」 「ピカソの本名。呼ぶときは『ピカソ2.8世』でいいと思うよ」 「だったら始めっからそれだけにしとけよ……」 「やだなぁ、甲ちゃん! そこはロマンだよ、ロマン」 「いつも思うが、九ちゃんのロマンは俺には理解不能だ」 「うーん、分かり合えないって悲しいね。甲ちゃんは? 猫の名前なんにする?」 「あー、九ちゃんと一緒でいい、って言おうと思ったが、なしにする。黒いから『クローブ』」 「……甲ちゃん、おれ、それキッチンで見たか聞くかした覚えあるなぁ」 ** もちろん香辛料です。 ブラウザバックでお戻りください。 2011.03.07
リチャージ、プレイしたいです。 |