「恋人の良いところ、悪いところ」 圭一と悟史の場合 「圭一の場合はエロいことだね」 「……もしもし悟史さん?」 「何しても感じちゃうからやってるこっちはすごく楽しいんだけど、誰相手にでもこうなるかと思うとね……ふふふ……」 「おーい、悟史? 目ぇ座ってるぞー。つか人を淫乱みたいに言うなよ」 「え、違うの?」 「…………真顔で聞き返すな」 「じゃあ、圭一、僕の良いところと悪いところは?」 「優しいところと、思い込みが激しいところ」 「僕、思い込み激しい?」 「自覚ないところがまたなぁ……。たまにマジで怖いときあるぞ」 「…………でも、その怖さがまたイイんでしょ?」 「――――ッ」 「ほら、やっぱりインランじゃない」 ** 耳元で囁かれると体が反応する仕様。 「今使っている武器を選んだ理由を教えてください」 圭一と悟史の場合 「……武器? ああまあ、一応バットってことになるのか?」 「そうだね、しかも僕のバットだよね。柄のとこに『北条』って書いてあるやつ」 「選んだ理由って……うーん、探したらたまたまあった、ってのが最初だけど」 「僕たちみたいな子供がそう簡単に武器なんて手に入れられないからね」 「あとはまあ、悟史のバットだし」 「ある程度の攻撃性もあるし。結構適切な選択だと思うよ」 「なんか力貸してくれそうじゃん? 一緒に戦ってるって感じするし」 「武器として使うなら、使い慣れてる方がいいしね」 「…………」 「…………」 「……同じものについて話してるはずなんだけど、会話、噛みあってなくねえか?」 「そう?」 ** 圭一は「悟史の」って部分が重要。 悟史は「バット」って部分についてのお話。 「何色が好きですか? その理由も教えてください」 圭一と悟史の場合 「僕は別にこれといって好きな色ってのはないかな。しいて言えば灰色とか淡い落ち着いた色が好き。圭一は?」 「あー、あんま大声じゃ言えねぇけどさ、俺、ピンクとか好きだぜ」 「へえ」 「女の子がピンク色の服着てると良いよな。メイド服はやっぱり基本に忠実で黒と白のシックな色の方がいいけど! それでもたまにならピンクのメイド服とか、ピンクのナース服とかあってもいい!」 「うん、分かった。じゃあ今度用意しておくね」 「…………へ?」 「だって、好きなんでしょ? ピンクのメイド服とかナース服」 「や、そりゃ好きだけど、それを着てる女の子を見るのが好きなのであって、決して俺が着たいってわけじゃ……」 「楽しみだなぁ、ピンクのメイド服姿の圭一、犯すの」 「ヤること前提っ!?」 ** 相変わらず全力で掘る墓穴。 「人生最後の二十四時間、何をして過ごしますか?」 圭一と悟史の場合 「おおお、これは悩む、悩むぞ! 死ぬまでに一度はやっておきたいことを、片っぱしから潰していく、ってのはどうだ」 「どうだって言われても。そもそも圭一がやりたいことが僕には伝わってこないよ」 「まずはあれだろ、究極のロマン、『女湯もしくは女子更衣室の覗き』!」 「圭一、それ、犯罪だよ」 「だからだろうが! どうせ死ぬんだ、何やったって大丈夫!」 「最悪の開き直りだね」 「あとはそうだなぁ、裸エプロンも一回くらいは見ておきたいよな。『お帰りあなた、ご飯にする? お風呂にする? それともわたし?』ってな」 「それは僕がしてあげたらいいの?」 「なんで! 男の裸エプロン見ても楽しくない!」 「僕は圭一のなら楽しいよ。今度、魅音か詩音に可愛いフリルのエプロン、用意してもらおうね」 「……悟史のはそれでいいのか? 最後の二十四時間、俺に裸エプロンをさせる?」 「え? 僕? いいや、僕はね、うん、そうだな、圭一を殺すかな」 「…………悟史?」 「だって、僕以外が原因で圭一がどうこうなるって、考えただけでも腸が煮えくり返る」 「……………………」 ** L5ですけど、なにか。 「折角髪の毛を切ったのに、誰も気づいてくれません。どうアピールしますか?」 圭一と悟史の場合 「自分から言うのってなんか、気恥ずかしいよな、そういうの」 「でもちょっとは気づいて欲しいんだよね」 「そうそう。レナとか詩音はそういうのちゃんと気づくよな。こないだシャンプーを変えたことにも気づかれたし。やっぱり女の子ってそういうのには敏感だよな」 「……そこに魅音が入っていないことに軽く同情を覚えるけど、まあ、魅音だしね」 「何か言ったか?」 「いいや、別に。で、圭一はアピールする?」 「うーん、つか気づかれない程度の散髪だったらわざわざ言う必要もない気がするけどなぁ」 「そうだよね、軽く前髪切ったとか、それくらいだよね。ばっさり切ったら絶対誰か言うだろうし」 「あ、でもこないだ悟史が前髪切ったのは気づいたぞ、俺」 「こないだ? 切ったっけ、僕」 「その前からずいぶん前髪が邪魔そうにしてたじゃん、お前」 「……あー……そうだ、そういえばそうだったね。うん、沙都子に切ってもらったんだった」 「だろ? 自分で忘れてんなよ」 「ていうか、むしろ圭一がそこまで気づいてくれてたことにびっくりだよ、僕は」 「へ?」 「そんなにじっくり僕を見てくれてるんだ?」 「あ、いや、そういわけじゃ」 「僕は見てるよ? 圭一を、じっくり舐めるように、ね」 「…………見てるだけで満足なのかよ」 「まさか」 ** 悟史は結構自分のことには無頓着っぽそう。 ブラウザバックでお戻りください。 2010.03.30
L5ヤンデレまっしぐら。 |