「初恋はいくつでどんな人でしたか」 圭一と悟史の場合 「初恋……」 「なんか悩み始めちゃったから、僕から言うよ? はっきり言って昔はそんな余裕がなかった。だから強いて言えば圭一が初恋」 「…………俺もそう、かも」 「あれ、そうなの?」 「あ、うん。えと……」 「圭一?」 「あー……ほら、俺、こっちに引っ越してくる前は、なんか、色々、最悪だった、から。自分以外はみんな、馬鹿だと思ってたし」 「……それだけいっぱいいっぱいだった、ってことだと思うよ」 「や、単純に俺が弱かった、ってだけなんだけど。雛見沢に来て、なんか、やっと、周りが見えるようになった」 「じゃあ、その調子でしっかり僕を見ててね」 ** 珍しくひぐらしでしんみり系。 「恋人にプレゼントしたいもの」 圭一と悟史の場合 「プレゼントかぁ。悩むよな、そういうの」 「特に恋人が相手だったら余計にね。やっぱり喜んで貰いたいしね」 「できれば驚かせたいよな、これ欲しかったんだろ、みたいな」 「そうそう。さりげなく、渡してあげられたらカッコイイよね」 「現実にゃ難しいだろうけどなぁ」 「そうだよね、人の心なんて読めないし。僕も圭一が本当に喜んでくれるかどうかちょっと心配」 「? 何か用意でもしてんのか?」 「うん、ちょっと待って、えーっと、はい、これ」 「紙袋? 開けてもいいか?」 「どうぞ」 「何か一杯入ってんなぁ、何だこれ? ん? ネックレ、ス? ? んん?」 「選ぶの大変だったんだよ、圭一ドMだから、どれがいいかなぁって」 「おい、悟史、これ……」 「今夜からそれで一杯気持ちよくなろうね!」 「黙れ変態」 ** 笑顔で差し出すアダルトグッズ。 「あなたの宝ものを見せてください」 圭一と悟史の場合 「難しいよね、宝物って」 「そうか? 大事にしてるものってことだろ? 俺だったらそうだな、やっぱり今じゃなかなか手に入らないメイド服名鑑……」 「ああ、監督も持ってた」 「しかもあの人、保存用、観賞用、布教用で三冊持ってるよな。俺でさえ一冊入手が限界だったのに」 「監督のメイドに掛ける情熱は半端ないからね」 「既に変態を超えてるよな。で、悟史、お前の宝物は?」 「うん、一杯あるんだけど、前提条件がね」 「前提? 何の?」 「いや、そもそも人に見せられない、むしろ圭一に見られたら困る、みたいな……」 「…………よしきた、とりあえずお前ん家家探しさせろ、どこだ、箪笥の裏か、掛け軸の裏か、畳の裏か?」 「圭一、何が隠してあると思ってるの?」 「何かは分からないが、人に見られたら俺が生きていけない類のものだと感じる」 「正解!」 ** 「『正解!』じゃねぇよっ!」 「恋人からプレゼントされたいもの」 圭一と悟史の場合 「…………」 「……どしたの、圭一、顔赤くして。可愛いけど」 「や、思いついたのが、ちょっと、口にして、いいかどうか迷う、ようなものだった」 「え? なになに? エロ系のことだったら大歓迎だよ!?」 「……食いつくなよ、バカ悟史。そうじゃなくてっ! なんっつーか、その、ほら、俺ら、さ、遊ぶっつったら、皆一緒だしさ、二人っきりになったら、その、なんだ」 「エッチしてるよね、大体」 「ッ、だ、だからさっ! こう、たまにはコイビトっぽく、二人で、さ」 「ああ、いちゃいちゃらぶらぶしたい、っていうこと?」 「――――っ、そっ、んな、とこ……」 「いいけど……そうなったら確実にそのあと押し倒しちゃうけど、いいの?」 「…………そのっ、流れ、なら仕方、ない……」 「へぇ……いーこと聞いちゃった」 「っ、うー……やっぱ言うんじゃなかった……つか悟史は? プレゼントされたいもの、ねぇの?」 「僕? 僕はいつも貰ってるから大丈夫」 「? 俺なんかやってるっけ?」 「可愛くて淫乱でドMな圭一をいつも美味しくいただいてます」 ** 「……残すなよ、絶対」 「おにぎりを作ってください」 圭一と悟史の場合 「おにぎりくらいなら普通に作れるけど。ねぇ、圭一?」 「え? あ、ああ、もちろん、作れるに決まってるだろ!」 「……まあ、丸まってるし、おにぎりって言えなくもない、かな」 「……悟史のはちゃんと三角だな。どうやったらその形になるんだよ」 「ん? 普通にこうやって、手の指と掌で形作って」 「…………ならねぇじゃん」 「圭一が不器用すぎるだけだよ」 「はっきり言うなよ、傷つくぞ」 「いいんだよ、傷つけてるんだから」 「…………悟史は器用だよな」 「そうでもないけど、圭一もおにぎりにしてあげられるくらいには器用かもね」 「は? どういう意味?」 「ん? ほら、座った状態で右手首と右足首、左手首と左足首をくくったら体勢が三角になっておにぎりみたいかなって」 「お前、ほんと、こういうときだけ無駄に器用だよな。とりあえず解け」 ** 「全然無駄じゃないよ?」 ブラウザバックでお戻りください。 2012.01.14
小ネタでしか書いてないってどうなんだろう。 |