「空からパンツが降ってきました」


 ユーリとフレンの場合


「一応拾ってみるけど、たぶんその場に放置」
「落とし物だろう? 持ち主を探そうとか」
「だって女物だったらどうすんだよ、あらぬ疑いをかけられたくはねぇぞ」
「何もやましいことはないんだから堂々としていればいいと思うけど」
「……世の中の男みんながお前みたいな野郎じゃねぇんだよ」
「ふぅん? じゃあ男物だったら?」
「なおさら捨てていく。触りたくもねぇ」
「気持ちは分からなくもないけどね。でもやっぱり落し物は届けないと困ってると思う」
「別に今すぐには困らねぇだろ」
「すぐ必要かもしれないじゃないか」
「パンツくらいはかなくても死にゃしねぇよ」
「……ユーリ、パンツはかなくても困らないんだ。へぇ……」
「…………どうしてそこに食いつく」


**


そりゃあわよくば。






「空からパンツが降ってきました」


 カロルとレイヴンの場合


「ええっ!? なんでパンツが降ってくるの!?」
「……さぁ。誰かのが風で飛ばされでもしたんじゃないの?」
「洗濯物かなぁ。ちゃんと止めとかないから」
「あははっ! そうね、ちゃんと止めとかないとねぇ」
「でも拾ってもどうしようもできないよね」
「名前が書いてあったらね、届けられるかもしれないけど」
「ゴムのところに?」
「そうそう、ゴムのところに」
「何でパンツに名前書くときってゴムのところに書くんだろうね」
「んー、消えにくいからじゃない? あとは分かりやすい、見つけやすい、他に書くところがない」
「ああまあ、真ん中にでっかく書くのも微妙だよね」
「……男の場合はまあ間違ってはない気もしなくもない」


**


互いの名前を書いたパンツを贈りあえばいいんじゃね?






「最中に言われて一番ぐっときた言葉」


 ユーリとフレンの場合


「言葉ねぇ……あー、オレあれかも、名前」
「名前?」
「そ。フレンさ、イきそうになると絶対オレの名前呼ぶんだよ」
「そうなの?」
「そうなの。で、そういうときってまあ全然余裕のない動物みたいな顔しててな。今こいつの中もオレでいっぱいなんだろうなってすげぇぐっとくる」
「ユーリの中も僕でいっぱいだよね?」
「まあな。あんなでかいもんぶち込まれりゃ、いっぱいにもなる」
「…………そういう意味じゃない」
「ははっ、拗ねんなって。ヤってる最中のオレの態度見てりゃ分かるだろ?」
「そうだね、とりあえず僕が好きで仕方ないってことは分かる」
「……ま、否定はしないでおいてやるよ」


**


「否定できない、の間違いだろ」






「最中に言われて一番ぐっときた言葉」


 カロルとレイヴンの場合


「さいちゅう……」
「エッチの、ってことでしょうね。少年、なんかある?」
「えっ、ボクも答えるのっ?」
「や、だって俺らふたりへの質問でしょ」
「そうだけど……こ、答えなきゃだめ……?」
「無理にとは言わないけど、何かあるならちょっと聞いてみたい」
「あー……えーっと、えっとね? その、ちょっと前に、ね?」
「うん」
「その、えっち、したときに、ね? レイヴンがね、ボク見て、その……」
「うん」
「た、『食べちゃいたい』って、ね」
「……そういえば言ったかしらね」
「なんかその時ボクも気持ちよくてふわふわしてたから、それでもいいなぁって思っちゃって……」
「あー……だめよ、少年、そんなこと言っちゃあ」
「ご、ごめん、おかしいよねボク……」
「そうじゃなくて、悪い大人が本気にして食べちゃったらどうすんのってこと」


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かぷり。




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2014.06.03
















喧嘩をしたときにユーリさんのパンツを全部隠す、という
子どもっぽい仕返しをするフレン・シーフォさん(21)。