「今年の目標を一言で」


 カイトとレンの場合


「めーちゃんに料理を習う」
「部屋の掃除をする」
「あー……そうだね、レンはもっとこまめに掃除、した方がいいね」
「年末、姉さんたちにマジで殺される勢いで怒られて掃除した」
「ごめん、怖くて助けにいけなかった」
「いやまあ掃除してなかった俺が悪いんだしね。カイト兄さんの目標は料理?」
「うん。歌に関してはほら、わざわざ目標にするほどじゃないし」
「だよね、頑張って当然っていう」
「そうそう。だから料理。めーちゃんみたいにぱっと美味しいもの作れたらいいなって」
「まあ確かに姉さんのご飯は美味しいけど、あのひとの作るものって基本酒のつまみばっかりだよ……」


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カイト兄さんはちょっとおまぬけさんなので、料理をしててもケアレスミスが多そう。






「生まれ変わるとしたら何になりたいですか」


 カイトとレンの場合


「おれ、生まれ変わってもまたボーカロイドがいい。みんなと一緒に暮らしたいし、歌も歌いたい」
「ああ分からなくもないけど、逆に俺はみんなと家族じゃない感じで生まれ変わってみたい」
「え、なんで?」
「それで赤の他人として、スタジオとかで出会ってたらどんな感じになってたかな、って」
「あー……そうだねぇ、みんな美人で歌も上手いから、おれは緊張してろくに話せなさそう」
「俺はたぶん、一目惚れしたひと相手にどうやって近づこうかすげぇ悩んでると思う」
「一目惚れ?」
「そ。カイト兄さんと兄弟で良かったよ。何の理由もなく一緒にいられるから」
「……家族じゃなくても、たぶんおれも好きになってると思うから、一緒にいる理由、なくても大丈夫だと思う」


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リア充ばくはつしろ。






「プロポーズの言葉」


 カイトとレンの場合


「プロポーズ……一緒に幸せになろう、とか?」
「幸せにしてあげる、じゃないんだ?」
「うーん、だっておれ、頼りないってよく怒られるし、自分でもそう思うから、正直誰かを幸せにしてあげる自信、あんまりない……」
「まあそうだね、人ひとりを幸せにするのって難しそうだし」
「だよね。でもきっと、おれは幸せなんだよね。大好きなひとと一緒にいるんだから」
「あはは、そうだね、プロポーズするくらいだからね」
「だから、一緒に幸せになろう、って。なってくれませんかってお願いする」
「じゃあカイト兄さん、俺と結婚したらいいよ。そしたらふたりで幸せになれる」
「そうなの……?」
「だってそうしたら俺も大好きなひとと一緒にいられて幸せだから」


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はいはい結婚結婚。






「一日だけ神様になれるとしたら何の神様になりますか」


 カイトとレンの場合


「おれ、雷の神様」
「カイト兄さん、雷苦手じゃん。つか、俺らみんな雷、駄目だけど」
「うんだから、雷の神様になって、みんなを守れたらいいなって」
「ああ、なるほど。それかっこいいね。じゃあ俺も雷神に……って止めとこう」
「え、なんで?」
「だって、もうひとり連れてこられて、トラ柄パンツでアフロ被らされたくないもん」
「……トラ柄パンツのアフロ……赤と黒と緑の?」
「そう、それ。あれもほら、雷様だし」
「…………もうひとり……がくぽに頼めばやってくれるかな……」
「カイト兄さん?」
「ウクレレとギター……」
「ちょっ、兄さん、なんでそんな食いついてるのっ!?」
「あ、トラ柄パンツ……」
「やらないよ? 俺、やらないからね!?」


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(c)ド○フ大爆笑。






「注文していたものと違うものが出てきました」


 カイトとレンの場合


「おれはたぶん、何も言えなくてそのままな気がする」
「……ってなるのが分かっているので、俺はできるだけちゃんと言うようにしてる」
「う……ご、ごめん……」
「駄目って言ってるわけじゃないよ、カイト兄さんがそういう性格だってだけの話で、俺はそんな兄さんがちゃんと好きなご飯を食べられるようにしてあげたいだけ」
「レンは良い子だね」
「んーその評価はちょっと不服かも」


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「頭撫でられるのも、嫌いじゃないけど複雑」




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2014.06.03





















カイト兄さんは斜め上じゃない王道的な天然。