「ペットを飼うならどんな動物が良いですか?」 エイトの場合 「猫! 断然にゃんこ!」 「エイト、猫系魔物と遊ぶの、好きだもんね」 「あれだけ舌が長くて不恰好なのに、猫だと判断して遊べる兄貴が凄いでがす」 「猫飼ったら好きなだけもふもふするんだ。肉球ふにふにするんだ」 「でもエイト、お前トーポは?」 「トーポはペットじゃねぇもん」 「え? どういうこと?」 「だってさ、トーポって気づいたときにはずっと一緒にいたからさ。なんかもう、ペットって感じじゃないんだよ」 「あー、家族とか、友達とかそんな感じってことか?」 「そうそう。俺、記憶もないし家族もないし居場所もないからさ、トーポに結構救われたし、励まされたからね」 「へぇ、そうなんだ」 「うん。どんなに腹へっててもこいつといれば大丈夫だ、って」 「エイト……」 「兄貴……」 「トーポ、しっかり生きろ」 ** 非常食扱い。 もちろん冗談で言ってますよ、たぶん。 ヤンガスの場合 「アッシは動物は何でも好きでがすから」 「ヤンガスなら牛とか熊とかでも飼えそうよね」 「ヤンガスが熊の子供とか世話してる姿、見てみたいよな」 「可愛いだろうな。ヤンガスが」 「……エイトの兄貴、そこは普通『熊の子供が』って言うところだと思うでげす」 「で、しいて言うなら何飼う?」 「あー、そうでげすねぇ。月並みでがすがやっぱり犬でげしょうか」 「犬ねぇ。どんな犬が良いの? ほら、犬っていろいろ種類あるじゃない」 「え、と…………チ、」 「ち?」 「チワワとか、ミニチュアダックスフンドとか……」 「ぶっ」 「エイト、想像して笑わないの」 ** ちっちゃくって可愛いものが好みらしい。 ゼシカの場合 「そうねぇ、私はもう既に一匹飼ってる状態だからねぇ」 「え? ゼシカの姉ちゃん、何か飼ってたんでげすか?」 「なになに? 何飼ってんの?」 「あ。オレ分かったかも」 「嘘! 俺も知ってる? 見たことある?」 「ほら、エイト、これあげるからちょっと静かにしててね?」 「……………………オレンジ味」 「ってのはまあ、冗談として。そうね、偶にエイトからトーポ預かったりするけど、私、ああいう小さな動物が良いわ。ハムスターとか」 「カゴで飼えるし、世話も楽そうだよな」 「向日葵の種とか、もうそれ以上は無理でしょってくらいほっぺに入れてる姿も可愛いしね。それにほら、何となく似てると思わない?」 「何に…………って、ああ。エイト、口に入れるのは一粒だけにしとけな」 「ね、似てるでしょ」 ** とりあえずはエイトさんだけで手一杯。 ククールの場合 「オレもヤンガスと一緒で犬かな。でもオレは大型犬がいい」 「ゴールデン・レトリーバーとか、ラブラドールとか?」 「できたらもっと大きいやつ。セント・バーナードとかグレート・ビレニーズとか」 「へぇ。でも大きいと世話とか大変じゃねぇ?」 「そうか? 小さい頃飼ってたけどそうでもなかったぞ」 「ククール、犬、飼ってたことあるんでげすか」 「ああ。ほんと小さい頃だけどな。そいつ、よくしつけられてたからガキのオレの言うことも聞いてくれたし、別に苦にはならなかったな」 「じゃあククール、散歩とかも行ってたの?」 「女中とか大人付きだったけどな。遊んでやるとすっげー嬉しそうに尻尾振ってくれたし、ブラッシングしてやると気持ち良さそうだったから、そういうのがオレも嬉しくて結構一緒に居たな」 「……前から思ってたんでげすが、ククールの野郎って、結構世話好きでげすよね」 「そうね。世話好きでもないとエイトの相手なんてやってられないんじゃない?」 ** その通り。 トロデ王とミーティア姫の場合 「鳥がいいのぅ。それもカゴの中で飼うようなものじゃなく、大きな鷹とか鷲とか、そういう鳥が」 「へぇ、何だかカッコいいかも」 「おっさん、王さまなんでがすから、それくらい飼えるんじゃないでげすか?」 「そうじゃのぅ、できんこともなかったじゃろうが、やっぱり鳥は自由に空を飛んでいる方がいいからの。わしは城のテラスから飛んでる鳥を見るだけで十分じゃわい」 「陛下、もうしばらくお待ちください。すぐに城の呪いをといてトロデーン城からの景色をご覧に入れます故」 「ああ、いや、こうして旅をしながら見る空もなかなかのもんじゃからな。無理をせずともよいぞ」 「陛下……」 「で、ミーティア姫は? 何を飼いたいの?」 「美少年を」 「………………はい?」 「生きのいい美少年をたくさん」 「…………」 「………………」 「あら、いやですわ、皆さん、黙ってしまわれて。冗談に決まっているではありませんか」 「姫殿下……」 「……あれは本気の顔だったわよね」 「本気でげしたね、あれは」 「姫さま、ハーレム作る気、満々だったな」 ** 姫……。 ブラウザバックでお戻りください。 2006.09.05
拍手お礼小ネタ第十六弾。 ただ姫の「美少年」ネタを書きたかっただけ。 |