「あの人のあの特技(魔法)を使いたかった」


エイトの場合


「これはもう、あれしかないでしょ」
「あれ? どれでげす?」
「ククールのまなざしシリーズ」
「人の特技を勝手にシリーズ化すんな」
「ねぇククール、あれ目が光ってるときって自分の視界はどうなってるの? ちゃんと見えてる?」
「見えてなかったらどうやって敵と味方を区別するんだよ、ゼシカ」
「絶対便利だよな、あれ。夜道とかに」
「エイト、目的が違う」
「目からビーム出るなら、そのうち口からビームも出せると思うのよね、私」
「ビームじゃねぇって」
「ククール、口からビーム!」
「出ねえよ!」


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ククール、ロボ伝説。






ヤンガスの場合


「そうでげすね、エイトの兄貴の雷光一閃突きとか、カッコよくて好きでげす」
「ヤンガス、槍、使いたいの?」
「あまり細っこいと折っちまいそうで、アッシには向かねえでげすが、ちょっと触ってみたいとは思うでがすよ」
「へえ、それならそうと言ってくれれば教えたのに。ほら、鉄のヤリなら俺ももう使わないし、安いから使って良いぞ?」
「でもヤリとかって、体に合わせた長さとかじゃないと使いにくいんじゃない?」
「大丈夫大丈夫、ヤンガス、こういう風に持ってみ?」
「こうでげすか?」
「そう、そのまま肩に担ぐ感じで」
「…………?」
「で、走ってって、」
「……??」
「そのまま投げる!」
「うぉりゃぁああっ!」
「違うだろっ!」


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ヤンガス、もう投げやり。






ゼシカの場合


「私はククールの冷たい笑みとか、皮肉な笑いね」
「ゼシカのねえちゃん、そんなの覚えてどうするでげすか?」
「覚えるオレが言うのもなんだけど、あれ、そんなに役に立たないと思うぞ?」
「何って、それは、もちろん、ねえ、エイト?」
「…………不思議なタンバリンで精一杯抵抗してやる」


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エイトが大騒ぎしているときに一笑い。
即効でテンションが下がる。
ただし、下手をするとエイトは泣き出す。






ククールの場合


「実用面でいけば、ピオリムとフバーハだな。そういう補助系をオレが一手に引き受けられたら、ゼシカも始めから攻撃魔法バシバシ行けただろうけど」
「でもできればスクルトとフバーハは同ターンとなえておきたいから、やっぱり別々の人間が覚えておいた方がいいと思うわ」
「まあ、そうなんだけどさ。あとはまあ、ゼシカの半分でも攻撃魔法が使えればね」
「うーん、基本的に僧侶って攻撃魔法はほとんど使えない人ばかりよ?」
「それなのにザキ系を使えるってのがなぁ」
「やっぱり生死を深く理解してるからこそ、ってことなんじゃないかしら?」
「………………ヤンガスぅ、二人が遠くに感じるぅ」
「……兄貴、飴……食うでげすか?」


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カッコいいとかそういう感情より、まず損得を考える人。






トロデ王とミーティア姫の場合


「そうじゃのぉ、わしはエイトのギガスラッシュとかが良いの。派手じゃし、わしによく合うじゃろう」
「……派手なのがいいなら、おっさん呼びでもいいんじゃね?」
「トロデのおっさんなら、たぶんおっさん呼べると思うでげすよ?」
「……そうかのぅ? それじゃあ試しに、『おっ」
「ミーティアは」
「……姫、ナイス割り込み」
「ミーティアはゼシカさんの特技が良いですわ」
「私? え? お色気スキル?」
「いいえ、ゼシカさん、ときどき鞭を使われるでしょう? 『クイーンウィップ』とか、素敵ですわ」
「……どうしてだろうな、ミーティア姫が鞭を持ってる姿を想像すると、どうもこう、別の方へ思考が流れるのは」
「ククール、それ以上言うな……」


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低温ろうそくとか、要る?




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2007.08.23













拍手お礼小ネタ第二十四弾。
ククのカリスマスキルが大人気。