「突然目の前に宝石のちりばめられた宝箱が現れました。
 誘惑に逆らえず思わず開けてしまったあなた。中に何が入ってましたか?」



エイトの場合


「誰かさんに奪われた純潔」
「ごめんなさい」


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謝るしかない。






ヤンガスの場合


「カラだと思うでげすよ」
「何だよ、ヤンガス。夢がねぇなぁ」
「いや、アッシはもう夢とか言う年じゃねぇでげすから」
「でも空っぽっていうのも寂しいわよ。何か入ってて欲しいものとかないの?」
「別にねぇでげす。中に何もなくても、宝石のちりばめられた箱ならそれなりに売れるでげしょうから」
「より夢のないことを言うなよ」


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とりあえず現金で。






ゼシカの場合


「怪しすぎて開けないわよ、そんなの。エイトじゃあるまいし」
「ゼシカさーん? 何気に酷いこと言ってね?」
「ゼシカの姉ちゃん、一応『開けたら』って仮定のものと話でげすよ」
「これが入ってたら良いな、とかないわけ?」
「うーん、そうねぇ、やっぱり罠だとしか思えないわ。開けたらミミックね」
「疑り深いなぁ」
「しょうがないでしょ、どこかの誰かさんが何も考えないから、私が考えるしかないじゃない」


**


石橋を叩いて渡る。
面倒なので力いっぱい殴ったら石橋、壊れた。






ククールの場合


「エイト」
「…………は?」
「だから、エイトがこう、みっちりと隙間なく」
「……怖いわね、それは」
「怖いだろ」
「でもやりそうよね、それくらい」
「面白そうだから、って理由でな」
「あけたらやっほーって、手を挙げて挨拶してきそうよね」
「だな」
「即、閉めるわね」
「見なかった振りするな」
「鎖でぐるぐるに巻いて鍵かけて」
「そのまま沈める」
「海か川ね」
「…………ヤンガス、これって軽いいじめだと思わないか?」


**


言ってる二人は結構真剣。
エイトも真剣に泣きそうだ。






トロデ王とミーティア姫の場合


「そうじゃの、呪いをとく煙とかだったら嬉しいかのぅ」
「そういえば昔話で箱に煙が入ってたの、あったわね」
「でもそれだと呪いとかれる前に爺になるぞ」
「むしろ二重に呪いをかけられることになるでげすな」
「なんじゃい、人の答えにケチつけおって」
「ミーティアはアジ化ナトリウムが良いですわ」
「…………はい?」
「水酸化ナトリウムとか砒素とか水銀とか硝酸銀とか」
「……姫殿下?」
「ああ、でも一番入ってて欲しいのはシアン化カリウムですわ!」
「『シアン化カリウム。化学式KCN。白色の粉末状結晶であり俗に青酸カリ、青化カリとも呼ばれる。』
 以上、『毒薬のすべて』より抜粋」
「何するつもりだよ……」


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力使わないしね、毒なら。




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2007.08.23













拍手お礼小ネタ第三十弾。
三十個も作ったのか。