「もし願い事が一つだけ叶うとしたら何を願いますか?」


 エイトの場合


「一度でいいからホームランバーで当たりを出してみたい!」
「……お前、本当にそんな願いでいいんだな?」
「じゃあよっちゃんイカの当たり」
「この間出してたじゃない」
「どんぐりガム」
「兄貴、そもそもどんぐりガムそこまで好きじゃないでげしょうが」
「えーっと、じゃあ、じゃあ!」
「エイト、一つだけだからな」
「………………記憶、返して」


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本音。






 ヤンガスの場合


「うーん、そうでげすね、昔ゲルダに女神の涙を渡せなかったことがまだ悔しいでげすから」
「なんかもう、ほんと、ヤンガスって素敵よね」
「これで顔さえ良ければな」
「あと腹が出てなければな」
「………………」
「あの二人は後で私がメラゾーマしておくから、ヤンガス泣かないの」


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ピュアハート、ヤンガス。






 ゼシカの場合


「そう、ね……兄さん、かな。でももし兄さんが殺されなかったら、きっとエイトたちにも出会えなかったのよね。それはそれで寂しい」
「たとえゼシカが俺たちのことを知らなくても、俺はゼシカがどこかで笑っててくれた方が嬉しいよ?」
「ありがとう、エイト」


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今は今で楽しいんですけどね。






 ククールの場合


「オレ、あんまりああしたい、こうなってほしい、っていうのないんだよなぁ。願ったところで叶わないの分かってるし」
「相変わらず可愛げのねぇ野郎でがすな」
「現実主義すぎるのよね」
「合理主義と言ってもらいたいな。無駄なことは考えないほうなんで」
「女のことを考えるのは無駄じゃねぇ、と」
「当たり前だろ」
「言いきったわよ、この男」
「なんというか、相変わらずな野郎でげすな……」


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ヤンガスの最後の言葉は、「相変わらず本音を言わない」という意味もあります。






 トロデ王とミーティア姫の場合


「そりゃもちろん城にかけられた呪いを解いてもらうのぅ。すればわしはこんな旅をせずとも、エイトたちの帰りを城で待っておればよいわけじゃ」
「トロデのおっさん、今だって別に城で待ってて貰ってもかまわねぇでげすよ?」
「まあその姿だしな。魔物だらけの城にいても問題はない……ッ、……エイト、何でオレだけ殴る?」
「姫殿下は如何です? 何か叶えて欲しいことはございますか?」
「そう、ですわね…………サザンビーク、……」
「サ、サザンビークをどうする気なの?」
「……でもやはり、ここは……世界を……」
「規模が広がってるぞ」
「馬姫様?」
「………………いえ、やめておきましょう。そうですわね、ミーティアはお父様と同じ願いですわ。女とはいえミーティアも国を治める血筋に生まれたもの。第一に考えることは国民のことですから」
「姫殿下、素晴らしいお答えです」
「…………私、言い掛けて止めたことの方が気になるんですけど」
「姫様、あれは本気の眼をしてたよな」
「あっさり無視してる兄貴がすげぇ」


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姫…………




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2009.05.05
















エイトさんがどんぐりガムを苦手なのは、飴なのガムなのどっちなの、と思うかららしいです。
「噛むタイミングが分からない!」って言ってた。