「何色が好きですか? その理由も教えてください」


 エイトとククールの場合


「オレは何色だろうなぁ」
「あれ? ククールは赤が好きじゃねぇの?」
「嫌いじゃねぇけど、好きな色と似合う色は違うんだよ。いやまあオレくらい色男であれば、何色でも似合うけどな」
「じゃあ今度モリーふ」
「却下。何色でもいいつってるんであって、何着てもいいとは言ってないことを理解しろ」
「理解した上で言ってます!」
「なおさら悪い。で、好きな色だろ。そうだな、単純にいいなって思うのはシックな色が多いな、オレは。モノトーン系」
「あー、なんか分かる気がする。ククールってほんと、派手なのは顔と服だけだよな」
「お前が頭の中まで派手だからちょうどいいだろ。で、エイトは?」
「俺? えー、明るい色なら結構どれでも好きだけど」
「暖色系ってことか」
「そう。赤もオレンジも好き。どれかって言われたら、んー、黄色かなぁ」
「理由は?」
「え? だって、なんか、リッチな気分になんね? 黄色って」
「…………金かよ」


**


別に守銭奴ってわけじゃないですけどね。






「何色が好きですか? その理由も教えてください」


 ゼシカとヤンガスの場合


「アッシはそうでげすね、緑とか茶色とか、そういうのが好きでげす」
「自然の色ね。いいわね、そういうの。私も好きよ」
「安心するでげすね。身を隠すのにも丁度いい」
「なんか、安心の方向が違う気がするけど、まあいいわ」
「ゼシカのねえちゃんは?」
「私は赤とかピンクも好きだけど、一番は紫かな」
「服の色でげすか」
「そう。私髪の毛がオレンジっぽいでしょ? 青とかがあまり似合わないのよね」
「へぇ、そういうもんでげすか」
「あとは兄さんが好きだった色だしね。好きな人が好きな色ってやっぱり好きになるじゃない?」
「あー、でもアッシは別にピンクとかは……」
「あらそれ誰の好きな色?」


**


「べ、別に誰ってわけじゃ……っ!」






「人生最後の二十四時間、何をして過ごしますか?」


 エイトとククールの場合


「別に。何もしない。いつも通り過ごす」
「なんか、可愛げの欠片もない答えだな。もっとこう、『ククールと一緒に過ごす』とかないわけ?」
「へ? だっていつも通りだぞ。お前、いるじゃん」
「あー……そうか、そうですね、うん、ごめん、オレが悪かった」
「? よく分かんねぇけど、まあいいや。ククールは何して過ごす?」
「そりゃあれだろ、ベッドの上」
「……そしたらお前、マッパで死ぬことになるぜ?」
「エイトくんやらしー。オレ別にベッドで何するなんて言ってないけど?」
「…………」
「…………」
「………………」
「……お前さ、言い返せないからってジゴスパーク放つの、止めた方がいいぞ」


**


子供が癇癪を起こしてるみたいだから。






「人生最後の二十四時間、何をして過ごしますか?」


 ゼシカとヤンガスの場合


「そうね、家に帰って、お墓参り、かな。あとは美味しいもの食べて、ゆっくりお風呂に入って、ぐっすり眠るわ」
「ああ、いいでがすね。寝てるうちにっての」
「でしょ。ヤンガスは? 最後の二十四時間、どうやって過ごす?」
「アッシは、そうでげすね……」
「やっぱりゲルダさんとこ?」
「いや、たぶん行かないでげすね」
「あら、どうして?」
「だって、二十四時間経ったらアッシは死ぬわけでげしょう? 死に際に行っても逆に恨まれそうでげすし、余計な気は使わせたくねぇでがすからね。最後は一人で適当に出回っとくでげす」
「ヤンガスらしいわね、かっこいい」


**


ヤンガス、アイドル説。






「折角髪の毛を切ったのに、誰も気づいてくれません。どうアピールしますか?」


 エイトとククールの場合


「こう、びしっ! と」
「……エイト、それは伝わらない。いくらポーズ決めてみても言葉にしないと伝わらない。あとそのポーズは止めろ。ヨガファイアーとか吐きそうだ」
「あいつ、妻帯者なんだよな。しかも子供までいる。エンディング見て軽く衝撃を受けたね、俺は」
「つか、そんなことはどうでもいいんだよ。髪の毛切った時の話だろ」
「そんなこと言ってもさ、そもそも俺の髪切ってるの、ククールだし」
「そういえばそうだな。しかも大体側にゼシカかヤンガスいるし」
「そうそう、気づいてもらうもなにもなぁ」
「オレはむしろ敢えて気づかれないようにちまちま切ってる」
「なんで?」
「たまにばっさり切ってやろうかと思うんだけど、他人にいろいろ聞かれるのが面倒くさいんだよ。別に理由なんて特にねぇのにさ」
「ああ、そういう経験があるんだ?」
「会う女会う女、みんな『どうしたのー?』って聞いてくる。さすがに答えるのが面倒くさかったな、あれは」
「ていうかさ、そもそも何で髪の毛伸ばしてんの、お前」
「特に理由はない。強いて言えば似合うから」
「言うと思ったー」
「あと、今はあれだな、エイトが気に入ってるっぽいから」
「はぁ? 俺?」
「そう、お前。好きだろ? オレの髪の毛」
「…………」
「好きだよな?」
「………………別に、嫌いじゃねぇ、けど」


**


スト2とかスト2ターボとかダッシュとか。






「折角髪の毛を切ったのに、誰も気づいてくれません。どうアピールしますか?」


 ゼシカとヤンガスの場合


「別に、どうもしねぇでげす」
「まあヤンガスはっていうか、男の人はそうかもしれないわね。エイトとククールは少し違いそうだけど」
「ククールの野郎はこう、見せつけてきそうでげすよな」
「髪の毛ばさって手でかきあげてみたりしてね」
「嫌みな野郎でげす」
「エイトはきっとあれね、『昨日までの俺と違うぜ!』とか言いそう」
「ああ、兄貴らしいでげすね、そりゃ」
「で、二人ともあれよね、こっちが気づかなかったら凹むのよね、たぶん」
「凹むでがすな、確実に」
「子供よね」
「でがすね。……ゼシカの姉ちゃんは? やっぱり気づいてもらいたいもんでげすか?」
「うーん、そうね、ああちゃんと自分のこと見ててくれるんだな、って思えるから、気づいてくれたら嬉しいわね」
「アピールするでげす?」
「ううん、私の場合はほら、ククールかミーティア姫が気づいてくれるから」
「あの野郎はともかく、馬姫様も?」
「そう。おしゃべりはできないけど、お姫様、いろいろ仕草で伝えてくれるのよ」
「へぇ。じゃあちゃんと気づいてくれるんでげすね」
「そうよ、女の子を侮っちゃダメなんだから」
「……いや、あの馬姫様は侮れねぇでげす」


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そんな恐ろしいことできるわけありませんものね。




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2010.03.30
















ビシッと。