「白ご飯に牛乳。あり派? なし派?」


 エイトとククールの場合


「オレはなし。合わないだろ、あれは」
「俺、どっちでもいい派」
「つまりはありってことだろ、それ」
「うん。食えれば。ていうか、別にあれじゃん、ご飯が口に入ってるときに牛乳飲まなけりゃいいだけじゃん」
「牛乳って後味残るだろ。それがダメって人もいるんだよ」
「えー。じゃあ先にご飯食べて、最後に牛乳一気飲み」
「食事中に水分取らないとか、きつくね?」
「食ってるものから水分を取ればいい」
「ぱさぱさしてるもんだったらどうすんだよ、パンとか」
「……したら牛乳飲めばいいんじゃね?」
「…………そりゃそうか」


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思わず納得しちゃったククールさん、の図。






「白ご飯に牛乳。あり派? なし派?」


 ゼシカとヤンガスの場合


「あー、アッシはあんまり得意じゃねぇでげすね」
「そう? 私は平気」
「白飯にゃお茶でげしょ」
「まあ、そっちの方が合うってのは分かるけど、なしって否定するほどじゃないわ」
「否定はしねぇでげすけど」
「それでもあんまり好きじゃないってことね」
「でげす。そもそもアッシはちゃらちゃらした飯は苦手でげすよ」
「ちゃらちゃらしたって……。言いたいことは分かるわ。確かにヤンガス、煮ものとか焼き魚とか、そういうご飯の方が好きよね。それだったらお茶だもんね」
「ゼシカの姉ちゃんは気にしそうでそういうとこ、結構大ざっぱでげすよね」
「おおらかって言ってちょうだい」


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たくましい、とも言い換え可能です。






「利き手はどちらですか?」


 エイトとククールの場合


「オレは左」
「え? ククール左利き?」
「こんだけ一緒にいて気づいてなかったのか。お前、一体オレの何を見てんの?」
「顔?」
「……それは喜ぶべきなのか落ち込むべきなのか、悩む発言だな。で、そういうエイトくんの利き手はどっち?」
「俺はこっち!」
「どっちだ、それは。右? 左?」
「えっと、えっと、み、ぎ? うん、右!」
「お前さ、右左を言いよどむのはひととして致命的だと思うぞ」
「…………俺、人間じゃねぇもん。竜神族と人間のハーフだもん」
「じゃあ言いなおそう。言語を操る知的生命体として致命的だ」
「あう……」


**


人間だろうと竜神族だろうとハーフだろうと馬鹿は馬鹿。






「利き手はどちらですか?」


 ゼシカとヤンガスの場合


「私は右」
「アッシも右でげす」
「うちで利き手が左なのってククールだけよね」
「あー、そうでげしたっけ? よく見てねぇでげす」
「そうなのよ、しかもあいつ利き手が逆のくせに全然違和感なくみせるのよね」
「自然とか、そういう意味でがすか」
「そう。逆に不自然なのはエイトよ」
「兄貴が?」
「不自然っていうか、武器を扱うこと以外が下手くそなのよね。ご飯食べるのも子供みたいだし」
「ああ、それはなんとなく分かるでげす。よくこぼしたりしてるでがすな、兄貴は」
「ヤンガス、今度エイトがパスタ食べてるとき、よく見てたらいいわ。あの子、フォークを片手で回せないから」
「へ?」
「絶対ね、両手でフォークの柄を持ってくるくる回すの。たぶん本人気付いてないわよ、あれ」
「エイトの兄貴……」


**


右でフォーク、左でスプーンが出来ない。




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2011.03.07
















エイトさん、本気で右左が分からないわけじゃないですよ、とフォロー。
咄嗟に言葉が出てこないだけ。
馬鹿だから。