「友達に『この子猫の名付け親になってほしい』と写真を見せられました。どんな名前を付けますか?」 エイトとククールの場合 「『山田くん(改)』」 「……それは『カッコかいカッコとじる』までが名前なのか?」 「もちろん! 山田くん(改)は頭の良い猫だからね、山田くんとか山田じゃ振り向かないのだよ」 「あっそ」 「わー、すっげぇどうでもよさそうな相槌」 「真面目に返してほしけりゃせめて写真見てから名前を決めろ」 「で、ククールは? 名前、なんて付ける?」 「オレ、そういうの苦手なんだよなぁ。あー、黒いから『ノアール』とか」 「黒って意味?」 「そう」 「なんかあっさりしすぎてんなぁ。あ、分かった! 『ノアールドットコム』とかにしたらカッコイイ!」 「うん、分かった。とりあえずお前はもう喋るな」 ** エイトさんは大真面目です。 「友達に『この子猫の名付け親になってほしい』と写真を見せられました。どんな名前を付けますか?」 ゼシカとヤンガスの場合 「わぁ、可愛い黒猫! 目、おっきいわね」 「ああ、いいでげすね、猫。パルミドにも野良でいっぱいいたでがすよ」 「私、猫飼ったことないのよね。いいなぁ」 「全部終わってゆっくりできるようになったら飼えばいいでげすよ」 「そうね、そうしよう。で、そっか、名前考えなきゃ。んー、そうねぇ、『まっくろくろすけ』とかどう?」 「……長くねぇでげすか」 「呼ぶときは『くろ』でいいの。でも本名は『まっくろくろすけ』。可愛いじゃない」 「なんか、ゼシカの姉ちゃん、思考がエイトの兄貴に似てきてるような……。あ、いや、なんでもねぇでがす」 「ヤンガスは? パルミドの猫の名前はみーちゃんだったっけ?」 「アッシは考えたりすんのが苦手でがすよ。黒いから『クロ』でいいと思うでげす」 ** 呼び方に関しては一致をみました。 「初恋はいくつでどんな人でしたか」 エイトとククールの場合 「えーっとね、トロデーンで俺を世話してくれてたばーちゃんの孫娘。トラペッタに住んでてたまにしかトロデーンに来なくて、来たら色々と教えてくれて」 「色々?」 「うん、俺ほんとに何も知らなかったから。読み書きとかはばーちゃんが教えてくれたけど、子供の遊びっていうの? 鬼ごっことかかけっことか、そういうの」 「ああ、さすがに姫さんとはそういう遊びはできないだろうしな」 「うん、さすがにね。結構男勝りな子で虫取りとか、海近かったから釣りとか、ほんと、色々教えてもらったよ」 「可愛かった?」 「うん。金の髪の毛で青い目で、性格はゼシカにちょっと似てる。怒った顔がまた可愛いんだ」 「へぇ…………で、どこまで嘘だ?」 「その子が初恋の人だっていうこと以外はほんと」 「…………そこが一番嘘吐いちゃいけない部分だよな」 「ククールは?」 「そうだな、オレはどれだか分からない、かな。でも……こんな気持ちになったのは君が初めてだから、もしかしたらこれが初恋かもしれない」 「…………ずいぶん遅い初恋だな」 ** 二人とも真面目に答えるつもりは一切ない。 「初恋はいくつでどんな人でしたか」 ゼシカとヤンガスの場合 「んー、私の場合はやっぱり兄さんかしらね」 「ああ、確か剣も魔法も何でもできるにーちゃんでげしたっけ?」 「そう! もうほんと、カッコ良かったんだから! 自慢のお兄ちゃんだったわ。小さい頃は普通に『お兄ちゃんのお嫁さんになる!』とか言ってたし。そうしたらずっと一緒にいられると思ってたから……」 「……兄妹でげすから、今もずっと一緒にいるようなもんでげしょう」 「…………ありがと、ヤンガス。ねぇ、ヤンガスは? 初恋。やっぱりゲルダさん?」 「うっ、あ、アッシは……む、昔すぎて覚えてねぇでげすっ!」 「あ、逃げた」 ** 「エイト、ヤンガスが逃げた! 捕まえてっ!」 「あいあいさー」 ブラウザバックでお戻りください。 2012.01.14
エイトさんが一切成長していないという衝撃の事実。 あるいは、周知の事実。 |