◆◇◆恋人たちに50の質問◆◇◆ (九龍:皆主)

Q01:まずは軽く自己紹介して下さい。二人のお名前は?


「葉佩九龍、十七歳でっす!」
「……その年齢、あってるのか?」
「やだなぁ、甲ちゃん。おれら同級生じゃない! 同じ年なのは当然でしょ?」
「俺はもう誕生日きたから十八だけどな。皆守甲太郎だ」
「……! あ、そっか、誕生日来てると十八なんだ。じゃあおれも十八!」
「…………九ちゃん、その年齢、本当に実年齢か?」


Q02:性別を教えて下さい。


「男の子だよ」
「『子』って年じゃねぇだろ……」


Q03:生年月日と血液型を教えて下さい。


「十月十三日生まれのO型! O型のオーは大雑把のオーです!」
「全国のO型に謝れ。四月十二日生まれのB型」


Q04:二人の身長は?


「おれ、165くらい。170はないよ」
「俺は170ちょいくらいだな。忘れた」
「え、甲ちゃん、180近くなぁい? おれより十センチ以上は高いっしょ」
「そうか?」


Q05:その身長差、(色んな意味で)ちょうど良いですか?


「うん、別に困ってないよ。おれより体格のいい相手をどうこうする術はいろいろ身に着けてるし、モーマンタイ!」
「待て待て。『どうこうする術』ってのはなんだ。どうするつもりなんだ、お前」
「え? いやほら、遺跡の中で負傷しちゃったときに運ぶ方法とか、襲ってきたときに返り討ちにする方法とかさ!」
「ああ、なるほど、そういう……」
「あと、むらっとしたときに押し倒す方法とか!」


Q06:馴れ初めを教えて下さい。出会ったのはいつですか?


「あれ? おれ転校してきたの、いつだっけ?」
「二学期入ってからだったろ。高三のこの時期に編入って、ずいぶんトリッキーなやつだと思った」


Q07:初対面のシチュエーションは? どんな場所で会いましたか?


「屋上! 甲太郎、サボり魔のお昼寝魔だから」


Q08:お互いの第一印象は? 出会った時に、恋人になると思ってましたか?


「もちろん! びびっときたね! きちゃったね!」
「……俺は別に何も思わなかったぞ」
「うそだぁ! 甲ちゃんだっておれ見てびびっときてたくせに」
「その自信はどこからくるんだ?」
「ん、だってあのとき甲太郎、普通におれを警戒してたじゃん」
「…………そういう勘は働くんだな」


Q09:恋の対象として意識し始めたのは、いつ頃からでしたか?


「えー、具体的にいつからだろ。けっこう初期から好きだなーって思ってたよ」
「九ちゃんの場合、友情と愛情の境ががばがばだからな……」
「だってそこに境ってある? 必要? 『すごく好き』と『めちゃくちゃ大好き』くらいじゃない?」


Q10:片思い中に、相手に何かアプローチはしましたか?


「一応やることやってるけど、まだ微妙に及び腰っぽいから、今でも絶賛アプローチ中! 卒業までには靡いてね」
「……そりゃ九ちゃんの頑張り次第だ」


Q11:付き合い始める前に『もしかして相手からアプローチされてるのかな?』と思うような事は有りましたか?


「『されてるのか』なんてレベルじゃない。人目のあるところでべたべたしてくるのはまだいいが、部屋に夜這いにくるのはやめろ」
「……普通、逆じゃない?」


Q12:付き合い始めるのに告白は有りましたか? 有った場合、どちらから告白しましたか?


「おれから!」


Q13:告白の言葉を教えて下さい。(告白が無かった場合、今考えて答えて下さい)


「好きだよ! って。おれと恋人になろ! って」
「……こういうやつだからな。恋人と友人の違いを本当に理解してるのか、不安になる」


Q14:正式に付き合うようになったのは、会ってからどのくらい経ってからですか?


「んん、どうだろ? 一か月かそれくらい? もっと短いかも」
「改めて考えると濃い一か月だったな……」


Q15:二人が付き合いだしたのは、何月何日だったか覚えていますか?


「そこまではちょっと覚えてないかなー。おれの誕生日の前後だった気はするけど」
「次の日休みだからってそのままなだれ込んだから、金曜だったのは確かだと思うぞ」


Q16:付き合うまでに、恋の障害(恋敵や家族の反対、性差別、年齢差等)は有りましたか?


「あっても全部なかったことにする!」
「分かったから、構えた銃火器下ろせ?」


Q17:今、付き合いはじめてからどのくらい経っていますか?


「一か月くらい! 憧れだった学生生活ができて、恋人もいて、もしかしたら人生で一番幸せな一か月かもしれない」
「大げさな……」


Q18:二人に質問です。お互いの家に行った事は有りますか?


「寮暮らしだ」
「部屋にってことじゃない? おれはあるよ、しょっちゅう甲ちゃんの部屋いく。甲ちゃんはあんま来てくれない」
「九ちゃんの部屋、遺跡から持ち帰ったもので溢れてるだろうが」


Q19:二人に質問です。家族や周りの人達は二人が付き合ってる事を知っていますか?


「つきあってる、ってことまでは知らないんじゃないかな。おれが甲ちゃんを大好きだってことは言いふらしてるから知られてるはず」
「言いふらすな、そんなこと」


Q20:普段のデートはどんな所に行っていますか?


「遺跡」
「確実にデートスポットではないだろうな」


Q21:デートのプランはどっちが立てる方ですか?


「おれ! 遺跡以外に行くことあっても、たぶんおれが計画立ててると思う。甲ちゃんそういうのしてくんなそうだし」
「しねぇな、面倒くせぇ」
「だそうですので」


Q22:何日に一回くらいの割合でデートしてますか?


「遺跡は週五くらいで潜ってるよね」
「お前、今協力者たくさんいるだろ。毎回俺を誘わなくていいんだからな?」
「やだなー、おれは甲ちゃんと行きたいから誘ってるんだよぅ。デートなんだから」


Q23:待ち合わせに使う『いつもの場所』ってありますか?


「…………墓地?」
「つくづくデートに向かない場所だな」


Q24:バイバイを言ってから、実際に帰路につくまで(離れがたくて)何分くらいの時間を要しますか?


「離れがたいなって思ったら離れないタイプなんで!」
「九ちゃんは欲望に忠実すぎる」


Q25:会えない時は、どうやって連絡をしていますか?


「ふつーにメールしたり、電話したり。まあ同じ寮だから、行こうと思えばすぐ部屋に行けるけどね」
「俺が寝てる間に鍵開けて入ってくるのは本気でやめろ」
「……ってガチ目に怒られたから、そのとき以外はやってないデス」


Q26:会えない時の連絡はマメにしていますか?


「するよー。甲ちゃん、すぐふらっとどこか行っちゃうから。まあたいてい屋上にいるけど」
「最近は寒いから保健室のほうが多いだろ」
「いや、保健室ってお昼寝するための場所じゃないからね?」


Q27:初めてのキスは何回目のデートでしたか? (未経験の場合は、この質問に対する感想を述べて下さい)


「つきあってなくてもデート回数に数えていいなら、十回かそこらくらいじゃない?」
「……ああ、遺跡に潜った回数がってことか」


Q28:ファーストキスのシチュエーションは? (未経験の場合は、希望を述べて下さい)


「寮に戻ってきて、なんか、むらっときて、勢い余って」
「できれば余らせないで欲しかった」


Q29:二人それぞれに、ファーストキスの感想を述べて下さい。(未経験の場合は、想像してみて下さい)


「奪っちゃった! って感じ」
「一瞬思考が停止したな……こいつのことだから、くちにも友情のキスをするのかとも思った」
「やだなー、甲ちゃん。さすがにマウストゥマウスは人命救助か、恋人にしかしませんよ」


Q30:二人はケンカをした事が有りますか?


「するな」
「んん、けっこう、するね。ケンカっていうか、言い争いっていうか」


Q31:ケンカをすると、どうなりますか? (怒鳴るとか喋らないとか殴るとか)


「おれが一方的に怒る。甲ちゃんはしゃべんなくなる」
「九ちゃん、感情がぶれると英語になるだろ。聞き取れてねぇだけだ」


Q32:謝るのはどちらからですか?


「おれ。だいたいおれが悪いから」
「自覚はしてるんだな」


Q33:彼に質問です。彼女が他の男性と何をしたら『浮気』ですか?


「彼女だって! おれ? おれのことだよね! はい、甲ちゃん、回答どうぞ!」
「…………キスかセックスじゃねぇの。まあ、俺は気にしねぇけど」
「えっ!? 甲ちゃん、気にしてくんないの!?」
「九龍、お前、俺以外とキスやセックスする予定でも?」
「ないよ!」
「じゃあ別にいい」


Q34:彼女に質問です。彼が他の女性と何をしたら『浮気』ですか?


「んー……ふたりきりでご飯、とかもちょっと、えーって思っちゃうかも。甲太郎とやっちー……うーん、浮気どうのって以前に、おれも混ぜて! って気分」
「嫉妬の方向性が違うな」


Q35:二人それぞれに質問です。浮気した事は有りますか? 正直に答えて下さい。


「ない! 甲ちゃん一筋です」
「俺もねぇよ。そもそも恋人とか作る気ないから、こいつで手一杯」


Q36:彼から彼女にイベント(誕生日やホワイトデー、クリスマス等)プレゼントは何をあげますか?


「カレー鍋、やったろ」
「イベント時ではなかったけどねー。おれも自分がおかしい自覚はあるけど、友達に寸胴鍋送る男子高校生も大概だからね?」


Q37:彼女から彼にイベント(誕生日やバレンタイン、クリスマス等)プレゼントは何をあげますか?


「いっぱいいろいろあげてるよ! 貢いでる! カレーパンとか、カレーパンとか、カレーパンとか! クリスマスも来年のバレンタインも誕生日も、一緒にいられたらあげたいなぁ」
「カレーパンを?」
「特別仕様のカレーパンを!」


Q38:彼に質問です。彼女から欲しいプレゼントは何ですか?


「……カレーパンでいいんじゃねぇの」
「無事にここでのお仕事終わったら、外でいろんなカレーパン探すから待っててね」


Q39:彼女に質問です。彼から欲しいプレゼントは何ですか?


「甲ちゃんがくれるならなんでも! シャーペンの芯でも消しゴムの欠片でも嬉しいよ!」
「……もう少し高望みしとけ」


Q40:イベント日(誕生日やバレンタイン、クリスマス、付き合い始めて1周年等)は、必ず何かする方ですか?


「したい! イベント大好き! 特別な日っていいよね」
「俺は今まで、九ちゃん以上に『お祭り男』って名称がぴったりな人間に会ったことない」


Q41:彼に質問です。彼女の手料理を食べた事は有りますか?


「まあ、あるな。材料をどこから調達してきたのか、考えたら負けだと思ってる」
「あはは! でもふつーに食えるっしょ?」
「それが解せん。どこをどうしたらあれがああなる……」
「食い物なきゃ生きてけないからね。宝探し屋はだいたい、どんなものからでも食えるものを作れるスキルを持ってるんだよ」


Q42:彼女に質問です。彼に食べさせたい自慢の料理は何ですか?


「唐揚げとか? おれが好きだから。カレーのトッピングにしてもいいよね!」
「ああ、九ちゃんの作る唐揚げは確かに美味いな」


Q43:二人に質問です。お互いのどこが好きですか?


「全部! 丸ごとの皆守甲太郎を愛してます!」
「……出会って二か月程度でよく言えるな、そういうことを」
「どこが好きかって話なんだから、時間は関係ないでしょ」


Q44:二人に質問です。お互いに『ここだけはどうしても許容できない、直して欲しい所』はどんな所ですか?


「考えなしなところ。……いや、こいつの場合、考えたうえで突入してるからな……」
「甲ちゃん、よく分かってるぅ。愛のなせるわざだね!」
「あとその何でも愛に結びつけるところも直せ」
「えー……おれの愛が甲太郎なんだから、そこは直しようがないって。ちなみにおれはとくにありません! だってそっけないとこもいじわるなとこも、面倒くさがりなとこも、カレー仙人なとこも、全部好きだから!」


Q45:二人に質問です。いつも思ってるけど躊躇って言えない『相手へのわがまま』を教えて下さい。


「んー……たまにはカレー以外も食べたい、かなぁ」
「食えばいいだろうが。俺は強制してねぇぞ」
「そうなんだけど、目の前で食べられると食べたくなっちゃうじゃない、カレーって」


Q46:二人に質問です。お互いの一番好きな体の部位を触ってみて下さい。


「おれ、腰! 甲ちゃんの腰って細くて妙にエロくさいから好き」
「……俺はここ、だな」
「ッ、ふともも?」
「男の脚で傷も多いけどな。嫌いじゃないぜ?」
「こーたろーさん……触り方が、やらしー、です……」


Q47:二人に質問です。相手と付き合って、自分はここが変わったなと思う所は有りますか?


「甲ちゃんのことがもっと好きになったよ!」
「……こいつはたぶん誰と恋人になろうと、変わることはないだろうよ」


Q48:恋に悩む人達に、二人が上手く付き合ってる秘訣を伝授して下さい。


「押してダメならもっかい押してみる! ってことじゃない?」
「……押しすぎて相手を潰さないように気をつけろよ」


Q49:二人それぞれにこっそり質問です。二人はこれからどのくらい続くと思いますか?


「甲ちゃんが本気で嫌がらないかぎり、かなぁ。おれは、ここでの仕事が終わっても繋がってたいなって思ってるけど」
「……どうだかな。先のことなんて分かんねぇだろ」


Q50:最後です。声高に相手への想いを熱く叫んで下さい。


「甲ちゃーん! 大好きー! すごく好きー! 帰りにマミーズ寄って、飯食ってこー!」
「……腹減ったんだな、九ちゃん」







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2022.04.01
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