エイトくんと錬金釜(改) 「いつの間にか錬金釜がパワーアップ、してたわ」 「トロデ王のムービーが二回くらい入ったろ、宿に泊まったとき」 「おっさん、器用でがすよね、意外に」 ここまでの間も随分と世話になってきた錬金釜であったが、気がついたときには材料を三種類まで同時に入れられるように拡張されていた。パルミドかどこかでそのような話を聞いたとき、うちのもできればいいのに、と思っていたため、非常にありがたいことである。 何を入れたらどんなものができるのかが分からないうちはうまく活用するのは難しいが、それでも新しい道具を手に入れられるためいろいろと試してみるのも面白い。 パーティのなかでもっとも錬金に真面目に取り組んでいるのは、マメなところのあるゼシカ嬢だ。ヤンガスはよく分からない、と丸投げし、ククールは面倒くさい、といってあまり触れることをしない。 一番この手のものが好きそうな少年がいるにはいるが。 「……ゼシカ、ごめん、レンネットの粉、ばらまいた……」 彼に「道具」を持たせるとろくな結果にならないため、基本的には錬金釜への接近禁止令が出されていた。 「錬金釜に入れようと思ったんだよぉ。白い液体と特殊なお粉で良いものができるって聞いたからぁ」 「如何わしいものができるようにしか聞こえない」 ブラウザバックでお戻りください。 2016.07.19
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