エイトくんはにゃんこ派 「金のにゃんこが、いません」 トロデーン領に現れる獣系の魔物、ベロニャーゴをたくさん倒せば金色の猫が姿を現すらしい。必要な数分既に討伐しているはずで、出現場所として指定された森(だと思われるあたり)をうろついているのだが、クエスト手帳に書かれているような魔物の姿はまるで見当たらなかった。 「なんでー? ベロニャーゴいっぱい倒したのにー」 見るからにしょんぼりとしている少年リーダは、かわいい動物が好きなのだそうである。とくに猫っぽい魔物に目がなく、モンスタだと分かっていてもついつい猫じゃらしを持って近寄ってしまうのだとか。 「珍しい魔物なんでしょう? そう簡単には会えないのかもしれないわよ」 「森っつわれても、二ヶ所あるでがすしね。やっぱりあっちだったんじゃねぇでがすか?」 「あとまあ、画面切り替えしないと出現しないとかな。とりあえず一泊したらどうだ?」 がっくりと肩を落としたリーダをなだめすかし、すぐそばにあった教会に宿を求める。翌朝再び金の猫探しへ出たところ、それは四人の目にすぐ飛び込んできた。 「い、いたっ、いたぁっ! にゃんこ、金色にゃんこ! ククール、カメラっ、写真とって写真!!」 思った以上に金色だったにゃんこにリーダは大興奮の様子であるが、「逆に気持ち悪い」とゼシカがぼそり呟いていた。 ブラウザバックでお戻りください。 2016.07.19
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