激情の終着点・序 少し前、エイトを無理やり抱いた。 嫌がる彼をベッドへ押さえ込み、力ずくで彼を貫いた。 愛とか恋とか、そんな甘い感情があったわけではない。一人の人間として好意は抱いているが、それが恋愛感情であるかと問われたら否と答えるだろう。 彼の発言に腹を立てた衝動的な行動で、ただの八つ当たり。 しかしそれ以前にも心のどこかで彼を抱いてみたい、とは思っていたのだと思う。どうしてか、はまだ分からない。男に欲情する趣味があるわけではない。それでも何故か、彼に対してはそんな感情を抱いてしまった。 燻っていたそれが、彼の一言で爆発してしまったのだろう。 しかし世の中分からないもので、どこでどうなってこういう状態になっているのか、ククール自身うまく理解できていないが、何故か未だに彼との体の関係は続いている。 強姦した側とされた側と、蟠りがなかったわけではない。暴力に対してエイトは純粋に怒っていたし、こちらも悪いことをしたという思いはあった。 恋愛対象として好きではないが、嫌いではない。抱くのも嫌ではないし、抱かれるのも嫌がっている様子はない。むしろ体の相性は良いようで、格好の欲求解消となっている。だとしたら我慢するのも馬鹿らしい。 互いに色々と考えるのが面倒くさくなって、今に至る。 1へ→ ↑トップへ 2006.09.03
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